文献詳細
特集 食道静脈瘤治療の焦点
予防的治療の評価と問題点—内視鏡的硬化療法
著者: 萩原優1 酒井昌博1 中野末広1 長岡至朗1 岡野亨1 猪狩次郎1 守屋仁布1 窪田倭1 片山憲恃1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第1外科
ページ範囲:P.695 - P.701
文献概要
われわれの110例の予防的硬化療法の成績は5年累積生存率64%,治療後静脈瘤出血は7例(6.4%)であった.本邦では,risky varlcesから出血する率は40%位と高いといわれており,硬化療法による合併症も増大傾向になく,慎重な意見があるものの容認されてる.
一方,欧米ではProspective controlled randomized trialの成績より,効果を認めている報告もあるが,最近では安易に施行せず,もし行う際には臨床研究を目的として施行されるべきであるという意見が多い.
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