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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻6号

1991年06月発行

文献概要

特集 食道静脈瘤治療の焦点

再発静脈瘤の病態と治療

著者: 加藤紘之1 金谷聡一郎1 中島公博1 奥芝俊一1 下沢英二1 田辺達三1 佐藤隆啓2 須賀俊博2 村島義男2

所属機関: 1北海道大学医学部第2外科 2札幌厚生病院消化器科

ページ範囲:P.711 - P.720

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 肝予備機能が比較的良好な食道・胃静脈瘤症例を治療法別に比較検討した結果,内視鏡的硬化療法施行の再発率・再出血率がシャント手術に比べ有意に高かった.しかし,硬化療法を繰り返し続けた結果,3年・5年累積生存率に差はなかった.硬化療法後の難治性食道・胃静脈瘤に対する手術を10例に施行したが,そのうち2例は門脈本幹に血栓を形成しており,今後注意すべき合併症と考えられた.シャント手術の再出血率は2.0%と低く,就労率74.2%と良好であることから,硬化療法施行例の中で,初回入院時に4回以上の治療が必要な症例には手術が適応されても良いと思われる,両者を適宜組み合わせたcombination therapyが今日的治療指針である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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