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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻7号

1991年07月発行

特集 熱傷治療のトピックス

熱傷の病態解析の進歩—熱傷ショックの病態を中心として

著者: 相川直樹1 堀進悟1 篠澤洋太郎2 若林剛3

所属機関: 1慶應義塾大学医学部救急部 2慶應義塾大学医学部外科 3川崎市立川崎病院外科

ページ範囲:P.789 - P.796

文献概要

 近年の熱傷患者の治療成績向上は,熱傷後に起こる種々の病態の理解に基づいた治療法の開発に負うところが大きい.熱傷ショックは,熱傷創における血漿成分の血管外漏出による hypovolemia とhemoconcentrationが主要因であるが,フリーラジカルなどが関与する心筋機能障害も熱傷ショックの要因となる.熱傷後早期にはカテコールアミン,レニン・アンギオテンシン・アルドステロン,バゾプレッシンなどのストレスホルモンの作用により,血管収縮,乏尿がみられるが,同時に心房性ナトリウム利尿ホルモンの分泌も亢進し,ストレスホルモンの作用と拮抗して,腎臓,肺の保護作用をつかさどるとともに,利尿期における水,ナトリウムの排泄に関与している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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