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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 熱傷治療のトピックス

初期輸液療法—私はこうしている

著者: 鈴木幸一郎1 高須伸克1 岡部亨1 小濱啓次1

所属機関: 1川崎医科大学救急医学

ページ範囲:P.803 - P.811

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 急性期輸液療法は,熱傷に特有の体液・循環異常を是正し,生体の各臓器機能を維持していくうえで非常に重要である.今日のわが国ではParkland formulaを使用している施設が圧倒的に多い.これは受傷後24時間は乳酸加リンゲル液(4×熱傷面積(%)×体重(kg)ml)だけを投与するものであるが,最近では受傷後6〜18時間でコロイド製剤(主に新鮮凍結血漿)を併用する傾向にある.輸液公式は,あくまでも受傷後24時間に必要になるであろう推定輸液総量を表す.実際には種々のパラメータをモニターしながら輸液量を調節する.特に,時間尿量(1.0 ml/kg)は簡便で信頼性のおけるパラメータとなる.輸液療法に反応しない場合は,心機能障害を疑う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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