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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻7号

1991年07月発行

文献概要

特集 熱傷治療のトピックス

感染の予防とマネージメント—全身的抗生物質療法

著者: 緒方健一1 岡元和文1 安元正信1 佐藤俊秀1 黒瀬満郎1 岩越一1

所属機関: 1熊本大学医学部付属病院救急部・集中治療部

ページ範囲:P.831 - P.837

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 熱傷患者では,感染防御バリアーとしての皮膚の障害と共に,広範囲熱傷では免疫系機能も低下するため,一旦感染症が起こると重症化しやすい.原則として,感染予防目的での全身的抗生物質の投与は行わないが,熱傷創部の汚染・気道熱傷・広範囲熱傷患者のSwan-Ganzカテーテル挿入例などは必要となる.抗生物質の投与に際しては,安全域の狭いアミノグリコシド系などの使用には,腎機能の評価が必要である.予防投与には,ペニシリン系や第一世代のセフェム系の抗生物質を投与し,次いで細菌培養および感受性テストの結果より抗生物質の選択を行う.この際,耐性菌の出現防止に心掛けるべきである.他に最近の話題と問題点について述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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