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文献詳細

雑誌文献

臨床外科46巻8号

1991年08月発行

特集 内視鏡下外科手術

胸腔鏡下の自然気胸の治療—適応と手技

著者: 若林明夫1

所属機関: 1

ページ範囲:P.919 - P.923

文献概要

 自然気胸は主にブラかブレブの破裂によって起こる.全身麻酔下に二重内腔気管内チューブを使用し,検側肺を虚脱させて後,胸腔鏡を挿入し,空気漏れの原因と場所を確認する.ブレブのみの場合は電気メスにより,またブラの場合は炭酸ガスレーザーを用いて,すべてのブレブまたはブラを熱凝固する.肺の癒着は原則としてすべて剥離することが必要で,破裂性ブレブまたはブラがしばしば癒着の陰に隠されていることがある.老人性肺嚢腫性肺気腫の破裂は例外で,癒着は剥離せず,破裂したブラのみをレーザーで熱処理する.胸腔鏡による自然気胸の根治手術は成功率が極めて高く,かつ患者の術後回復が早く,今後この種の治療の本流になるものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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