icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻10号

1992年10月発行

臨床報告

悪性リンパ腫の化学療法中にcytomegalovirus直腸潰瘍を合併した1例

著者: 板東隆文1 豊島宏1 八巻隆1 磯山徹1 鈴木憲史2

所属機関: 1日赤医療センター消化器外科 2日赤医療センター血液科

ページ範囲:P.1365 - P.1368

文献概要

 はじめに
 Cytomegalovirus(CMV)感染症,すなわちcytomegalic inclusion disease(CID)は,健康人では稀な日和見感染症である.悪性疾患,血液疾患,膠原病,後天性免疫不全症(AIDS)などを合併するか1-4),臓器移植などで免疫抑制剤を投与されている患者では5,6),不顕性感染であったCMVの活性化によりCIDが発症する.CIDは中枢神経系,網膜,耳下腺,肺,腎,副腎,皮膚など全身の臓器でみられるが,最近では消化器CIDが増加している.消化器CIDとしては急性肝炎のほかに,食道,胃,十二指腸,小腸,大腸,直腸の潰瘍などがある.消化器CIDの多くはAIDSに合併したものであるが1-4,7-9),著者らは,非ホジキン性リンパ腫(NHL)の化学療法中に大量出血を来した直腸潰瘍を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら