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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻11号

1992年10月発行

文献概要

特集 外科患者・薬物療法マニュアル Ⅰ.救急患者のプライマリ・ケアにおける薬物療法

5.心原性ショック

著者: 四津良平1 川田志明1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.18 - P.19

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 近年,急性心筋梗塞に合併する心原性ショックは急性死因の第1位を占め,その予後はいかに迅速に診断し,適切な治療を開始するかにかかっている.
 心原性ショックは,心拍出量の減少(pump fail-ure)からくる重要臓器の灌流低下と末梢循環不全をいう.臨床的に最も多く認められるものは,心筋梗塞に伴う心原性ショックである.その発生頻度は急性心筋梗塞の10〜15%で,致命率は80〜90%である.心原性ショックは致死的事態であり,迅速な治療が必要である.治療の遅延は,ショック状態を悪化させ病態を不可逆的とする。治療の目的は,可逆的な時間的範囲のうちに,脳,心臓,腎臓への血流を改善し,心機能を改善させ,心拍出量を増加せしめ,全身の代謝異常を改善することにある.心原性ショックの原因疾患を表1に示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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