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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻11号

1992年10月発行

文献概要

特集 外科患者・薬物療法マニュアル Ⅱ.感染症の薬物療法

10.尿路感染症

著者: 大井好忠1

所属機関: 1鹿児島大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.72 - P.73

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 尿路感染症は,腎と膀胱の細菌感染で代表される.尿管だけの細菌感染はきわめて特殊な病態であり,尿道の細菌感染には性行為感染症が含まれる.尿道留置カテーテル設置による尿道炎は非性病性であり,治療の対象となるが多くは尿道洗浄だけで治癒する.
 膀胱炎は管腔臓器の感染であり,生命を脅やかす病態ではない.しかし,腎の感染は全身症状を発現する.腎膿瘍,腎カルブンケルでは基礎疾患として糖尿病が発見される.尿路に基礎疾患として腎結石があり,腎盂腎炎が発症し放置されるか,誤った抗菌薬の投与がされると,腎周囲炎,腎周囲膿瘍,流注膿瘍,敗血症へ進展し不幸な転帰をとることになる.膿腎へ進展すれば腎機能は廃絶する1).そのために正しい抗菌薬の使用が必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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