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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻11号

1992年10月発行

特集 外科患者・薬物療法マニュアル

Ⅳ.術後愁訴・合併症に対する薬物療法

12.急性腎不全

著者: 岡田雅美1 荒川正昭1

所属機関: 1新潟大学医学部第2内科

ページ範囲:P.144 - P.146

文献概要

 外科領域における急性腎不全
 1.術後腎不全の特殊性
 外科領域の急性腎不全(acute renal failure:ARF)は,手術後発症するものが多く,その原因には,術中の血圧低下やショックから,抗生物質に代表される薬物まできわめて多彩である.近年,high risk症例に対する手術適応の拡大から,術後ARFは増加傾向にあるばかりでなく,多臓器不全(multiple organ failure:MOF)の1症候として出現することも多く,重篤な症例が多くみられる.
 2.術後腎不全の予防
 高齢者,悪性腫瘍患者,術前クレアチニン・クリアランス低下症例などでは,術前から十分な利尿を保っことが大原則である.薬物使用については,腎毒性の薬剤を極力避けるとともに,腎排泄性のものでは使用量の検討が必要である.こうした基本原則を厳守することで,術後ARFの一部は回避できることを強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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