文献詳細
手術手技
腹腔鏡下胆道鏡と総胆管結石切石術の経験
著者: 木村泰三1 桜町俊二1 松田寿夫1 後藤秀樹1 高林直記1 原田幸雄1
所属機関: 1浜松医科大学第1外科
ページ範囲:P.1623 - P.1629
文献概要
腹腔鏡下胆嚢摘出術は,その有効性と安全性が認められ,開腹胆嚢摘出術にかかわる術式となりつつある.しかし,術中に結石を総胆管内に落下させたり,術中胆道造影で総胆管結石や病変を疑った場合の対応が問題である.従来の開腹胆嚢摘出術であるならば,直ちに胆道鏡を行ったのであるが,腹腔鏡下に行う胆道鏡についてはまだ報告は少なく1-4),手技も確立されたとはいえない.
われわれは,1991年6月より腹腔鏡下胆道鏡を導入し,1992年5月までの1年間に9例の腹腔鏡下胆道鏡と4例の総胆管結石切石術の経験を得た.その手技と症例について報告し,腹腔鏡下に行う胆道鏡や総胆管結石治療が,手技上にどのような問題点を有するかについて考察を加えた.
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