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特集 下肢循環障害の治療—適応と限界
下肢静脈瘤の手術治療
著者: 佐藤彰治1 岩井武尚1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第1外科
ページ範囲:P.211 - P.216
文献購入ページに移動 下肢静脈瘤は静脈疾患のうちでは最も頻度の高い疾患である.成因として伏在静脈系の静脈瘤では,SFJ・SPJ・穿通枝における逆流が直接の原因であるが,先天性素因としてSFJより中枢側深部静脈の弁不全・弁欠損,静脈壁伸展性の亢進などの要因が強く疑われている.手術治療の基本は高位結紮とストリッピングである.再発例の多くは不完全な手術によるが,他に内腸骨静脈系よりの逆流や先天性素因の関与も考えられ,手術治療によるこれらの予防は難しい.近年,超音波診断法の向上により,個々の症例で逆流部位やその範囲が異なることが明らかになり,症例にあわせた選択的切除術が,より合理的手術術式として試みはじめられている.
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