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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻3号

1992年03月発行

特集 再手術の適応と術式

胃切除術後の吻合部再発潰瘍

著者: 柏木秀幸1 青木照明1 秋元博1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第2外科

ページ範囲:P.315 - P.323

文献概要

 広範囲胃切除術後に発生する吻合部潰瘍は,吻合により作り出された新たな粘膜境界とともに,残胃の不十分な減酸か成因として関与し,医原性の要素を含んだ病態である.臨床上の問題点として,出血を代表とする合併症潰瘍の頻度が高く,緊急手術における予後不良とともに再発を繰り返しやすいことがあげられる.薬剤治療によるコントロールは可能であるが,治療の継続が必要であり,吻合部潰瘍に対する手術適応は常に存在するものと思われる.Zollinger-Ellison症候群との鑑別診断が不可欠であるが,吻合部潰瘍に対する手術術式の選択は選択的胃迷走神経切離術が中心となる.また症例により,残存幽門洞の切除,潰瘍部の切除,吻合部形成,再建ルートの変更が適宜選択される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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