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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻3号

1992年03月発行

文献概要

特集 再手術の適応と術式

Crohn病の再手術

著者: 有馬純孝1 二見喜太郎1 吉村茂昭1 八尾恒良2

所属機関: 1福岡大学筑紫病院外科 2福岡大学筑紫病院消化器科

ページ範囲:P.331 - P.336

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 Crohn病初回腸管切除症例44例を対象に術後再発,再手術について検討した.平均観察期間は約5年で,X線学的再発率は72.7%であった.再発形態としては,吻合部および口側腸管のアフタ様潰瘍の出現が高頻度に認められた.再手術例13例(29.5%)はすべて吻合部にその原因があり,理由としては,11例は狭窄によるものであった.再手術術式としては,吻合部を含めた腸管切除11例,Bypass手術1例,回腸瘻造設術1例であった.再手術に際しての留意点としては,癒着が強く剥離に難渋することが多いが,若年例がほとんどであり,周囲臓器,特に血管系,尿路系の損傷に十分注意し,腸管切除は最小限にとどめることが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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