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特集 再手術の適応と術式
腹壁瘢痕ヘルニア
著者: 柵瀨信太郎1
所属機関: 1聖路加国際病院外科
ページ範囲:P.361 - P.371
文献購入ページに移動 腹壁瘢痕ヘルニア50例に対し,腹壁単純縫合閉鎖41例,Mayo法6例,Marlexmesh補綴術2例,広筋膜補綴術1例を施行し,再発率は4.5%であった.
手術適応決定には患者の年齢,原疾患の予後,併存疾患の重症度,症状の有無,ヘルニアの状態,感染巣の有無などを考慮する必要があるが,原則的には全例手術適応と考えてよい.手術の原則は①健常な腱膜組織を用いた修復,②縫合部に過度の張力のかからない修復,③非吸収性縫合糸を用いた修復,④創感染の予防,である.①,②が可能であれば出来るだけ腹壁筋腱膜層縫合閉鎖を行うべきであるが,ヘルニア門が大きく縫合に過度の張力がかかる場合には,ヘルニア門部を組織欠損と考え人工膜補綴術を行うのがよい.
手術適応決定には患者の年齢,原疾患の予後,併存疾患の重症度,症状の有無,ヘルニアの状態,感染巣の有無などを考慮する必要があるが,原則的には全例手術適応と考えてよい.手術の原則は①健常な腱膜組織を用いた修復,②縫合部に過度の張力のかからない修復,③非吸収性縫合糸を用いた修復,④創感染の予防,である.①,②が可能であれば出来るだけ腹壁筋腱膜層縫合閉鎖を行うべきであるが,ヘルニア門が大きく縫合に過度の張力がかかる場合には,ヘルニア門部を組織欠損と考え人工膜補綴術を行うのがよい.
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