文献詳細
特集 静脈・経腸栄養のトピックス
文献概要
Criticalな状態にある患者,高齢者あるいは大手術の術後にあっては生体内のいわゆる核酸プールが減少し,需要が高まっていることが示唆されている.小越らは,種々のnucleotide,nucleosideを配合した総合的核酸成分輸液(OG-VI)を開発し,実験的検討を重ね良好な結果を得,現在臨床的には第1相試験を終了し,近く第2相試験が開始される予定である.
14C-leucineを用いた実験では,OG-VIをTPNに併用することにより肝臓,筋肉のfractional proteinsynthetic rateを有意に亢進させ,蛋白合成能,窒素バランスの改善に有用であった.また,NMRによるin vivoでの心筋のanoxiaからの回復過程でのエネルギー代謝の検討でも,PCr/Pi,ATP,energy chargeは対照群に対して有意に高値を示し,OG-VIの有用性が示唆された.今後,臨床的にも種々のcritical stageにおける核酸成分輸液の効果が期待される.
14C-leucineを用いた実験では,OG-VIをTPNに併用することにより肝臓,筋肉のfractional proteinsynthetic rateを有意に亢進させ,蛋白合成能,窒素バランスの改善に有用であった.また,NMRによるin vivoでの心筋のanoxiaからの回復過程でのエネルギー代謝の検討でも,PCr/Pi,ATP,energy chargeは対照群に対して有意に高値を示し,OG-VIの有用性が示唆された.今後,臨床的にも種々のcritical stageにおける核酸成分輸液の効果が期待される.
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