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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻5号

1992年05月発行

文献概要

臨床研究

腹腔鏡下胆嚢摘出術に際しての気腹による循環動態の変化—小切開胆嚢摘出術との比較

著者: 岩瀬和裕1 竹中博昭1 矢倉明彦1 石坂透1 大畑俊裕1 大嶋仙哉1

所属機関: 1社会保険紀南綜合病院外科

ページ範囲:P.645 - P.650

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 はじめに
 欧米においてのみならず1,2),最近本邦においても腹腔鏡下胆嚢摘出術が普及しつつある3,4).本法は,入院期間の短縮,社会復帰に要する期間の短縮,術後疼痛の軽減,ならびに手術瘢痕の縮小の面から,従来の開腹胆嚢摘出術に比べて有利である1,5,6).術中操作に起因する特殊な合併症を除いて本法は安全であるとされているが,一部では初回気腹に伴う不整脈出現の報告もみられる7)
 全身麻酔下に輸液管理が行われる臨床例において,気腹が全身血行動態にいかなる変化をおよぼすかはいまだ明確でない.今回,同一麻酔方法で施行された小切開胆嚢摘出術における開腹前後の変化と比較することにより,腹腔鏡下胆嚢摘出術における気腹前後の循環動態の変化の特徴を明確にすることを目的とした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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