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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 いまイレウスを診療する A イレウスの診断

大腸癌イレウスの診断

著者: 丸田守人1 黒水丈次1 宮島伸宣1 内海俊明1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部消化器外科

ページ範囲:P.722 - P.724

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 ポイント:大腸癌イレウスを診断するには,症状および症候を正確に把握することである.腹部膨満,間欠的腹痛,嘔気,便秘傾向,排ガスの停止,心窩部不快感などの訴えから,他覚的腹部所見である膨隆した腹部,打診による鼓音,軽度の圧痛,金属性腸雑音の聴取があれば,腸閉塞を疑い,さらに手術既往がない場合は特に大腸癌など腫瘍性疾患を疑い,腹部単純X線撮影を行う.X線写真では空腸,回腸にniveauを認め,大腸にも拡張がみられ大きなHaustraがあり,閉塞部位より末梢で結腸が虚脱した状態と考えられる時は大腸癌イレウスを疑ってよい.このような場合は直ちに注腸透視を施行し,確定診断をつけることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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