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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 いまイレウスを診療する C イレウスの処置と手術

拡張腸管の内容を術中にどうする

著者: 高橋愛樹1 石田康夫2 岡壽士2

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院救急医学科 2昭和大学藤が丘病院外科

ページ範囲:P.749 - P.751

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 ポイント:術前にイレウス管などによって腸管内容の除去が十分に行えなかった場合,腸管の拡張が持続し,腸管壁の浮腫が顕著となり,吻合部の縫合不全の危険性が大きくなる.また,術前に全大腸の内視鏡的観察が行えない場合が多く,術中に閉塞部位より口側の腸管内容が完全に除去できないと合併病変を見落とす危険性も高くなり,術中腸洗浄法が有効な手段と考えられる.石田らの考案したプレパレーションセットによる臨床応用でも,術後の合併症を減少させた.術前に除去することのできなかった腸内容の除去は,術後の合併症を防ぐうえで極めて重要であり,この目的を達成するためには従来行われていた方法とともに,術中腸管洗浄法が有効であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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