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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻6号

1992年06月発行

文献概要

特集 いまイレウスを診療する C イレウスの処置と手術

大腸癌イレウスの治療

著者: 内海俊明1 丸田守人1 黒水丈次1 宮島伸宜1

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化器外科

ページ範囲:P.757 - P.760

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 ポイント:大腸癌イレウスの特徴は,進行した癌であること,その多くが高齢者であり,さらに発症から診断までの時間が長く,全身状態が比較的悪いことである.したがって,治療は手術の安全性と癌の根治性が満足されなければならず,患者の全身状態により適切な術式を選択する必要がある.
 治療の原則は,右側結腸癌では緊急に一期切除吻合を行い,左側結腸癌では全身状態不良の場合は分割手術を行う.イレウス症状が比較的軽度の場合はイレウスチューブにより減圧した後,待機的一期切除吻合を行う.この方針による治療では合併症はなく,予後は根治手術ができればイレウスを呈した大腸癌でも,良好な5年生存率を示し,イレウスを呈さない大腸癌と差を認めない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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