文献詳細
特集 肛門疾患診療の実際—私の方法と根拠
設問
Ⅴ.裂肛手術について
著者: 衣笠昭1 竹馬浩2 升森茂樹3 高野正博4 住江正治5 隅越幸男6 岩垂純一6
所属機関: 1松島病院 2チクバ外科胃腸科肛門科病院 3野垣病院 4大腸肛門病センター高野病院 5水前寺大腸肛門科医院 6社会保険中央総合病院大腸肛門病センター
ページ範囲:P.903 - P.916
文献概要
単に肛門を用手拡張する肛門拡張法も,拡張の加減は難しいものがある.内括約筋側方切開術は程度の軽い裂肛に盛んに行われるようになった方法で,外来で局麻下でも行われている.皮膚弁移動術Sliding Skin Graft(SSG)法は,狭窄を生じている瘢痕部分や,肛門ポリープ,皮膚痔などの合併病変部を切除し,十分に肛門を拡張,そして,切除創において粘膜皮膚縫合を行い,その縫合部外側に減張切開を加えて皮膚弁を移動させる術式である.どちらかというと,最近では進行した裂肛に行われる.
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