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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻8号

1992年08月発行

文献概要

特集 膵癌への挑戦 B 膵癌の治療法の選択

膵頭部癌

著者: 岡正朗1 西原謙二1 鈴木敞1

所属機関: 1山口大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1015 - P.1021

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 膵頭部癌に対する術式および肝転移再発防止対策について述べた.膵全摘の適応には慎重であって,膵頭十二指腸切除を基本術式として選択し,画像で読影した腫瘍境界部よりも2.3cm尾側を切離線としている.さらに門脈合併切除により,その周囲リンパ節を含むリンパ管,神経組織疎性結合織の徹底郭清を図り,SMAの右過半周は神経叢もろとも郭清し,神経叢内にリンパ節が存在しないことから,残した左側は神経叢を温存して郭清し,照射を追加している.また,術後肝再発が70%以上に認められ,その対策として自己膵癌細胞とリンパ球を混合培養し,interleukin−2によりcytotoxic T-cell(CTL)を誘導,患者に投与するCTL療法の可能性についても言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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