文献詳細
臨床報告
高ガストリン血症を伴った多発性十二指腸カルチノイドの1例
著者: 田山光介1 青山祐子1 孝冨士喜久生1 山下裕一1 武田仁良1 掛川暉夫1
所属機関: 1久留米大学第1外科
ページ範囲:P.1089 - P.1092
文献概要
消化管カルチノイドはすでに多くの報告があり,なかでも直腸および胃に発生する頻度が高いとされている.一方,十二指腸発生頻度は4.5%と少ないが,近年の上部消化管疾患診断の進歩に伴い,十二指腸カルチノイドの報告1〜5)も増加しつつある.
今回われわれは,吻合部潰瘍を伴うガストリン産生多発性十二指腸カルチノイドと,膵鈎部に膵癌を併存したきわめて稀な症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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