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文献詳細

雑誌文献

臨床外科47巻9号

1992年09月発行

文献概要

特集 大腸癌治療のフロンティア

Rb直腸癌の手術方針

著者: 寺本龍生1 渡辺昌彦1 捨田利外茂夫1 長谷川博俊1 加瀬卓1 北島政樹1

所属機関: 1慶応義塾大学外科学教室

ページ範囲:P.1145 - P.1150

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 近年,術式の改良により下部直腸(Rb)癌でも,技術的に括約筋温存術式(SPO)が行い得るようになった.ここでは,教室の成績より,Rb癌に対する腹会陰式直腸切断術(APR)とSPOを比較すると,腹部操作により肉眼的に治癒切除されたと判断された場合には,APRもSPOも生存率,再発率において差がなく,少なくとも肛門さえ温存可能ならば,SPOは妥当な術式と考えられた.吻合法としては経肛門的結腸肛門吻合術が,良好な排便機能を期待し得る限界の術式と考えられた.早期Rb癌に対する局所切除後の追加切除術式としては,経仙骨的環状切除術が有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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