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特集 大腸癌治療のフロンティア
大腸癌肝転移の治療—手術療法を中心として
著者: 山本順司1 杉原健一1
所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科
ページ範囲:P.1187 - P.1190
文献購入ページに移動 国立がんセンター外科で最近11年間に経験した大腸癌肝転移切除症例(197例)を対象とし,手術適応,術式,予後因子について検討した.術式の面からは癌を肝離断面に露出させないこと,できれば10mm以上の外科切除断端をとることが重要であった.多発例は単発例より予後が悪かったが,2〜5個の多発例に限ってみると40%の5年生存率が得られた.また,同時性肝転移例は異時性肝転移例より予後が悪かった.外科切除は完全寛解をもたらし得る治療法であり,①肝外他臓器転移例,②肝切除後の肝再発例に対しても転移巣がすべて切除可能ならば,肝切除の適応となる.
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