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臨床研究
ステロイド投与経過中に発症した腸管病変由来の腹部救急疾患
著者: 三谷眞己1 片岡誠1 桑原義之1 呉山泰進1 川村弘之1 正岡昭1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1237 - P.1240
文献購入ページに移動自己免疫疾患,血球系悪性腫瘍,臓器移植後などステロイドが投与される疾患は多彩であり,近年,ステロイド投与患者は増加傾向にあるものと考えられる.
一方,ステロイドの副作用は多く,ステロイド潰瘍は有名である1).さらに,重篤な合併症として腸管穿孔,出血もあげられているが,頻度は低く,そのためステロイドと腸管病変について言及した報告は少ない.
私どもは,当施設においてステロイド投与経過中に発症した腸管病変が原因となった腹部救急疾患5例を経験したので,主に病理像から,病変形成におけるステロイドの関与について検討した.
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