icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻10号

1993年10月発行

文献概要

カラーグラフ シリーズ・新しい内視鏡治療・14

胸腔鏡下気胸手術(標準術式)

著者: 武野良仁1 栗原正利1

所属機関: 1日産厚生会玉川病院気胸センター

ページ範囲:P.1233 - P.1238

文献購入ページに移動
 はじめに
 言うまでもなく,「気胸」とは胸腔に空気が入っている病態である.胸腔鏡という面からみれば,まさに検査のすぐできる状態ということができる.1973年,筆者は,自然気胸を胸腔鏡下に治療することを考案した.しかし,なぜかこの治療法は特殊なものとして,その後ずっと行われなかった.ところが,ここ2〜3年,この治療法は急に見直され,いまや世界的に流行するまでになった.一体なぜなのであろうか.
 理由は明らかである.腹部において内視鏡治療が画期的に成功したからである.腹腔鏡による胆嚢摘出術のデビューはあまりにも劇的であった.いま,その余波が横隔膜をこえて胸部にまで及んでいる.内視鏡,その周辺機器,さらには画像処理技術の改良が,この展開を支えたことも忘れてはならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?