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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻10号

1993年10月発行

文献概要

特集 今日の肺癌診療

診断手順と治療方針—私はこうしている

著者: 松原義人1 船津武志1 畠中陸郎1 池田貞雄1

所属機関: 1京都桂病院呼吸器センター

ページ範囲:P.1253 - P.1259

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 肺癌診療における診断手順と治療方針について述べ,特に縦隔鏡検査についてその成績からみた手術適応および縦隔郭清について論じた.肺癌N因子の術前評価に縦隔鏡検査は有用で,正診率,Negative predictive valueは良好であった.また,縦隔鏡検査は手術適応や治療方針の決定にも有用である.すなわち,縦隔鏡検査陰性群の肺癌には,偽陰性例や縦隔鏡の到達範囲外の縦隔リンパ節転移例などのN2例も含まれるが,同検査陽性群に比し相対的治癒切除が高率に施行され,予後も有意に良好であり手術適応がある.縦隔鏡検査陽性の場合には,相対的治癒切除が可能な非小細胞肺癌の症例に手術適応がある.縦隔鏡検査が陰性のT1N0M0例では,縦隔郭清は不要と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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