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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻10号

1993年10月発行

文献概要

特集 今日の肺癌診療

肺癌における縮小手術のポイント

著者: 山口豊1 田宮敬久1 木村秀樹2

所属機関: 1千葉大学医学部附属肺癌研究施設外科 2千葉県がんセンター呼吸器科

ページ範囲:P.1267 - P.1270

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 肺癌に対する根治的手術とはいえない縮小手術は,一般に末梢発生の肺癌例のうち主に低肺機能例に対して侵襲を可及的小さくし,機能温存をはかるために選択される術式である.腫瘍は小型で,T1N0M0で,胸膜癌浸潤を認めないなどの条件を具備していることが望ましい,縮小手術による死亡率は定型的手術より低い.また,縮小手術の成績は定型的手術と比べて差はない.surgical marginは腫瘍から1.5〜2cm離すことが望ましい.また,レーザーメスあるいは電気メスによる部分切除も局所再発防止に有用である.切除面からの空気洩れ防止にフィブリングルーは有用である.肺自動縫合器の利用に当たっては,縫縮による肺実質の損失と変形に十分に留意する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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