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臨床研究
肝細胞癌肝切除後感染症における腸球菌の臨床的意義
著者: 久保正二1 木下博明1 広橋一裕1 岩佐隆太郎1 藤尾長久1 田中宏1
所属機関: 1大阪市立大学医学部第2外科
ページ範囲:P.1325 - P.1329
文献購入ページに移動外科領域における腸球菌の分離頻度が,第3世代セフェム系抗生剤が使用されはじめた頃より増加傾向にある1-3)とともに,元来,弱毒菌である腸球菌のいわゆるcompromised hostにおける感染症での病原性が注目されている4-6).一方,各種抗生剤の開発普及に伴い,それらに対する耐性Enterococcusの出現が新たな問題となっている.
今回われわれは,種々の術前合併症を伴い,また手術侵襲の大きい肝細胞癌肝切除患者における術中・術後の排液の菌検索や術後感染症における起炎菌の検索を行うことによって,腸球菌の臨床的意義について検討するとともに,各種抗生剤に対する感受性を検討した.
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