臨床外科48巻10号

1993年10月発行

臨床報告

肝腫瘍，肝膿瘍との鑑別を要したガーゼオーマの1例

著者： 河合雅彦¹ 田中千凱¹ 種村廣巳¹

所属機関： ¹岐阜市民病院外科

ページ範囲：P.1351 - P.1354

　はじめに
　ガーゼオーマ（腹腔内遺残ガーゼ）はその性格上報告されることは少ないものの，われわれ外科医にとって日常診療上遭遇する機会もままあり，その診断と発生の予防を常に念頭に置くべき疾患である．今回われわれは，肝腫瘍，肝膿瘍との鑑別診断を要したガーゼオーマの1例を経験したので報告する．