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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻11号

1993年10月発行

文献概要

特集 Dos & Don'ts外来の小外科 Ⅱ.頸・肩

4.気道内異物

著者: 鳥山稔1

所属機関: 1国立病院医療センター耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.84 - P.85

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 気道内異物は,その異物のある部位によって,救急度,生命への危険度はまったく異なる.鼻腔内であれば,急性の鼻炎,副鼻腔炎を起こすが,ネラトンチューブなどで口腔内に落とせばよい.しかし,声門下より気管・気管支異物となると,少なくとも基礎麻酔の必要な局所麻酔下,または全身麻酔下に摘出しなければならなく,1人の医師だけでは(看護婦,看護助手なしでは)困難である.都内ではこの10年間は減少しているが,特に3歳以下の子供にはピーナッツを食べさせてはならないという言葉が耳鼻科医のモットーとなっているくらい,ピーナッツ,豆類の気管内異物は生命に危険であり,また術者も慎重に扱わなければならない.これはピーナッツが粘液を吸収して膨大し,気道を閉塞して無気肺を起こしたり,肺炎を合併し,またこの破片の位置が移動して,他肺野にまでこうした病変を拡大し,重篤な症状を起こすからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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