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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻11号

1993年10月発行

文献概要

特集 Dos & Don'ts外来の小外科 Ⅷ.乳幼児の外来外科疾患

3.臍ヘルニア

著者: 大橋映介1

所属機関: 1大橋小児外科医院

ページ範囲:P.276 - P.278

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 臍ヘルニアは,生後1か月前後に発症し2〜3か月までは急速に大きくなる.多くはこの頃来院する.嵌頓はほとんどないが,女児は成人してから妊娠中に嵌頓などのトラブルを起こしやすい.放置すればほとんどの症例が5〜6歳までには自然治癒する.しかし,小さな「でべそ」の状態で治癒するものが多く,当院で行ったアンケートでは,自然治癒した症例の半数が何となく気になると答えていた.生命に関わらないからと本症を軽く考えてはならない.子供にとって「でべそ」といわれることは大変なことである.そのため,治療の目的は子供が「でべそ」といわれないようにすることにある.ところが,ヘルニアの状態は治せても「でべそ」にならぬよう本当に満足できる治療をしたと思えることは難しい.保存的か手術的かの適応も,未だ医師個人の考えに左右され,臍の形については主観が入り,その観点からの報告は少なく,問題点を含め述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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