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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻12号

1993年11月発行

特集 骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術

〈婦人科・1〉子宮癌に対する排尿・性機能温存手術

著者: 加藤友康1 荷見勝彦1

所属機関: 1癌研究会附属病院婦人科

ページ範囲:P.1395 - P.1399

文献概要

 広汎性子宮全摘術により,良好な治療成績が得られている一方で.骨盤神経叢切断による排尿障害と腟狭小による性交障害が起き,QOLを損なう場合がある.しかし排尿機能は,①基靱帯の骨盤壁起始部において,骨盤内臓神経を分離温存,②下腹神経を骨盤神経叢に入るまで温存,③膀胱への臓側枝を外方に展開,圧排したあと旁腟結合織を切断することにより温存が可能となっている.また腟長温存には,①腟断端抜糸による後腹膜腔への開放,②後腹膜腔洗浄による断端閉鎖予防,③退院後早期の性交奨励を施している.子宮頸癌患者の若年化により,機能温存を重視した広汎性子宮全摘術の必要性は今後いっそう増大していくであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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