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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻12号

1993年11月発行

特集 骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術

〈泌尿器科・2〉前立腺癌・膀胱癌に対する排尿・性機能温存手術

著者: 岡田裕作1

所属機関: 1滋賀医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1417 - P.1424

文献概要

 Walshらの開発した神経温存法による逆行性前立腺全摘術は,年齢,癌進展度などの条件が整えば,90%に術後勃起機能を温存しつつ前立腺癌根治術が行えるという画期的な手術法である.本法は,骨盤神経,神経血管束,前立腺尖部,尿道などの詳細な解剖知見の集約により初めて可能になったのであり,前立腺全摘に際して最も重大な合併症である尿失禁や排尿困難などの合併も大幅に減少させた.同時にこれらの新技術は膀胱癌に対する根治的膀胱全摘術にも応用でき,尿道の処置法は自然排尿可能な代用膀胱を行う上で必須のものとなっている.前立腺癌,膀胱癌で根治術を受ける患者にとって,排尿・性機能を温存できることは,術後のQOLを著しく向上させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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