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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻12号

1993年11月発行

Medical Essay メスと絵筆とカンバスと・11

療養所勤務

著者: 若林利重1

所属機関: 1東京警察病院

ページ範囲:P.1454 - P.1455

文献概要

 東京警察病院の外科に勤めていた先輩が肺結核になり療養を要するということになったため,3か月交代で医局から応援医師を派遣することが決った.最初に久野敬次郎先生(元・癌研外科部長),次が故・綿貫喆先生(慈恵医大教授),そして3番目が私になった.1944年のことである.
 まもなく3か月の応援が終ろうとしたとき,当時の塩沢総一院長と外科医長の吉岡一先生から応援期間を少し延ばしてくれないかといわれた.たしかに3か月の担当では患者には気の毒であり,後髪をひかれる思いのする患者もいる.大学の医局長に相談したら,次の応援医師がまだきまらないからもう少しつづけてやってくれということである.私は大学でティーテルアルバイトを始めたところだった.警察病院は手術も多いし,動物実験室もあるので,ティーテルアルバイトをここで片付けてしまおうと考え,もう暫くとどまることにしたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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