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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 治療的ドレナージ

汎発性腹膜炎のドレナージ

著者: 高田秀穂1 古形宗久1 日置紘士郎1

所属機関: 1関西医科大学第2外科

ページ範囲:P.477 - P.482

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 汎発性腹膜炎の手術は救命が第一目標であり,診断がつけば速やかに手術を行わねばならない.手術治療の目的は,①原因病巣に対する処置(除去,閉鎖)による感染源の遮断②十分な腹腔内洗浄,③適切なドレナージ,であり炎症を鎮静化させその拡大を防ぐことにある.腹腔内洗浄は、大量(5〜20l)の加温水を用いて腹腔内が清浄になるまで行う.この際に,抗生物質を添加使用することの有用性はあまりなく,抗生物質は術前より全身投与する.腹腔内ドレナージは,Morison窩,脾窩ならびにDouglas窩に留置し,排液が減少すれば速やかに抜去する.使用するドレーンは,柔らかく局所反応の少ない使い馴れた種類を使えばよいが,ドレナージに伴う合併症には十分に注意する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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