文献詳細
臨床報告
真性下殿動脈瘤の1治験例
著者: 松本三明1 八木孝仁2 中島明2 林俊秀3 大江新野1 橋本雅明1
所属機関: 1福山第1病院外科 2岡山大学医学部第1外科 3岡山大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.817 - P.820
文献概要
殿部動脈領域の動脈瘤は非常に稀で,全動脈瘤の1%以下であり1),欧米で約100例,本邦で5例程度の報告をみるに過ぎない2,3).そして,そのほとんどが外傷1,3-5)や手術6)に由来する偽性動脈瘤であり,殿部腫瘤を主訴とするものが多い.真性動脈瘤は,検索し得た限りでは家村ら2)が報告した1例のみであった.
今回われわれは,両側総腸骨動脈瘤を併発し骨盤腔内に発生した真性下殿動脈瘤を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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