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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻7号

1993年07月発行

文献概要

特集 Up-to-date総胆管結石症治療

内視鏡的乳頭切開術(EST)(2)—早期および晩期合併症からみた安全性の再評価

著者: 小川芳明1 田中雅夫1 池田靖洋2 松本伸二2 宮崎亮2 横畑和紀1 木村寛1 成富元1 銭立武1

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2福岡大学医学部第1外科

ページ範囲:P.851 - P.857

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 総胆管結石の治療を目的として内視鏡的乳頭切開術(EST)を施行した1,103例を対象とした.早期合併症が前期758例中66例(8.7%)に発生した.後期では,膵炎の危険を伴うプレカットを試作ナイフを用いて極力回避し,胆管ステントを留置して結石嵌頓による胆管炎を予防し,体外式砕石器でバスケット嵌頓を解除した.これらの関連手技により,早期合併症は345例中17例(4.9%)と有意に減少した.EST後10年以上を経過した161例の長期予後では,晩期の胆管結石再発.胆嚢有石例に起こる急性胆嚢炎,無石胆嚢内の結石新生,および肝内結石例における晩期の重篤な胆道感染症に注意を要すると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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