icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻7号

1993年07月発行

特集 Up-to-date総胆管結石症治療

腹腔鏡下手術(1)—経胆嚢管的総胆管結石截石術

著者: 大上正裕1 若林剛1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.875 - P.882

文献概要

 総胆管結石を合併する胆嚢結石症例に対して,腹腔鏡下で経胆嚢管的に総胆管結石を截石し,引き続き胆嚢摘出術を施行する方法により良好な手術成績を得た.手術法は,腹腔鏡下に胆嚢管を剥離後,バルーン・ダイレーターを挿入し拡張する,胆嚢管より細径の内視鏡を総胆管内に挿入し,バスケット鉗子を用いて総胆管結石を摘出し,胆嚢管断端を閉鎖後,引き続き胆嚢摘出術を施行する.本法は,内視鏡的乳頭切開術と腹腔鏡下胆嚢摘出術の組み合わせと比べても,乳頭機能を完全に温存できる一期的根治術である点で優れると考える.胆嚢管が比較的太く,総胆管の結石が胆嚢よりの落下結石の可能性の高い症例がよい適応と考えられ,これらに対して本法は侵襲の少ない優れた手術法となると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら