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カラーグラフ シリーズ・新しい内視鏡治療・13
胃迷走神経切離術
著者: 木村泰三1 桜町俊二1 吉田雅行1 小林利彦1 大石真広1 後藤秀樹1 吉野篤人1 高林直記1 原田幸雄1
所属機関: 1浜松医科大学第1外科
ページ範囲:P.1105 - P.1109
文献購入ページに移動腹腔鏡下に行う胃迷走神経切離術(以下,迷切)には,いくつかの手技が報告されている.Mouiel1)による幹迷切+バルーンによる幽門輪拡張,Katkhouda2)による前壁漿膜筋層切開+後幹迷切(Taylor3)の手術),Bailey4)による前枝選択的近位迷切+後枝幹迷切,木村,桜町5)による選択的近位迷切などである.
迷切の歴史のなかで,選択的近位迷切が最も合理的な手技と是認されているにもかかわらず,腹腔鏡下に前三者のような手技が行われたのには理由がある.すなわち,選択的近位迷切は,腹腔鏡下に行うには手技が複雑すぎ,不完全迷切になることが懸念されたからである.われわれは,動物実験を重ねたあと,腹腔鏡下にも選択的近位迷切は可能と考え,臨床応用してきた.術式を術中写真を用いて解説し,手術のコツを述べ,成績を報告する.
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