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文献詳細

雑誌文献

臨床外科48巻9号

1993年09月発行

文献概要

特集 食道癌治療への集学的アプローチ

胸部食道癌根治手術—3領域リンパ節郭清術の現況

著者: 藤田博正1 掛川暉夫1 山名秀明1

所属機関: 1久留米大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1133 - P.1141

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 頸胸腹3領域リンパ節郭清術は,胸部食道癌の根治術として本邦において定着しつつある.しかし,その有効性を客観的に万人に納得させるデータは得られていないのが現状である.これは,3領域郭清術の経験を通じて,上縦隔,特に反回神経沿線のリンパ節郭清術の重要性が認識され,2領域郭清術が3領域郭清術に近似してきたことが原因と考えられる.よくコントロールされたrandomized studyが必要であるが,このような研究のためにも,また,3領域郭清術の適応や合理的郭清範囲の決定のためにも,3領域郭清術の経験を踏まえた食道リンパ節の命名法やリンパ節群分類の確立が待たれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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