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特集 食道癌治療への集学的アプローチ
放射線治療の適応と効果
著者: 森田新六1 向井稔1
所属機関: 1放射線医学総合研究所重粒子治療センター,病院
ページ範囲:P.1163 - P.1168
文献購入ページに移動 近年の食道癌の治療成績は,外科的には3区域リンパ節郭清術,放射線治療的には腔内照射法などの治療技術進歩のおかげで,向上している.しかし全体の5年生存率,手術例29.6%,照射例13.1%は未だ低率といえる.早期発見が難しく,症状発生時は進行期の例が多いため,放射線治療では局所制御が困難の上に,広い範囲のリンパ節転移の制御も十分でない.現在行われている各種の放射線治療方法,放射線医学総合研究所(放医研)で行っている速中性子線照射,OK−432局所投与併用療法について紹介した.手術に比べはるかに侵襲の少ない放射線治療の利点を生かした,少しでも患者のためになる治療の今後の発展に期待したい.
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