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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻1号

1994年01月発行

特集 乳癌診療—今日の話題

乳房再建の役割—乳腺全切除術+即時再建

著者: 山本浩1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科

ページ範囲:P.65 - P.70

文献概要

 第1回日本乳癌学会(1993年9月)では乳房再建のシンポジウムをおける討議に数多くの施設が関心を寄せ,このapproachを意欲的に推進しようとする方向に始動しつつあることが伺われた.
 乳腺全切除術(乳腺・乳輪保存)後の広背筋皮弁(LDMC)を用いた即時再建術は,安全性が高く,単純化した方法であり,かつ十分な整容効果が発揮され,さらに根治性,機能回復およびqualily of lifeの観点からも最も推奨しうる手法であると考えられる.
 その適応範囲はかなり縮小されるが,慎重な術前診断,特に画像診断および生検による組織診断が強く求められる.対象29例(1982〜1993年)に本法を施行し,1例に乳頭・乳輪の壊死を生じた.また局所再発を認めたstromal sarcomaおよび異時性に発生したmultifocal lesionが各1例経験された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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