icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻10号

1994年10月発行

特集 自動吻合器・縫合器を使いこなす

頸部における食道・胃管/結腸器械吻合術

著者: 安藤暢敏1 小澤壯治1 三木浩栄1 諏訪達志1 篠沢洋太郎2 北島政樹2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科 2慶應義塾大学医学部救急部

ページ範囲:P.1233 - P.1240

文献概要

 頸部吻合では端(食道)・側(胃管,結腸)吻合を原則としている.胃管の小彎切離縫合線の最口側部を3〜4cm開き,ここより先端にトロッカー(着脱式のヤリ)を装着したEEAセンターロッドを胃管内腔へ挿入し,対側の穹窿部大彎線上にトロッカーを刺出する.フラットアンビルのアンビルシャフトを把持しながら食道内腔へ挿入し,タバコ縫合を緊縛したあとアンビルシャフトをセンターロッドに接続する.アンビルとカートリッジを接近させハンドル操作を行う.縫合不全率は10.4%,標準的な胸骨後胃管再建例では7.3%,吻合部狭窄率は8.4%とほぼ満足できる成績が得られ,吻合形態が創傷治癒的にベストではなくとも,全周均一で耐圧性に優れ,かつ手術時間節約効果が大きい器械吻合は,食道頸部吻合には適した手技といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら