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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻11号

1994年10月発行

特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール

Ⅱ.胃癌治療のプロトコール

(4)癌研究会附属病院外科

著者: 太田惠一朗1 中島聰総1 大山繁和1 石原省1 西満正1

所属機関: 1癌研究会附属病院外科

ページ範囲:P.64 - P.72

文献概要

 胃癌治療の原則は根治手術である.根治手術とは,ある程度進行した癌に対しても完全治癒を目指して,原発巣を除去し広範囲のリンパ節を郭清することを意味している.今日,胃癌の治療の対象は,約半数が早期胃癌となっている.早期胃癌は約9割が根治,すなわち完治できるのが現状である.しかし,一方で,極度に進行した症例に出会うこともまれならずある.
 外科手術手技が進歩し,周術期管理の発展に伴い,胃癌に対しては徹底した拡大根治術が可能となり,術式自体は完成されたといって過言ではない.これからは,根治性,安全性,軽愁訴,機能温存などを十分に考慮して,個々の症例の進行程度に応じた,不十分でもやりすぎでもない“適正手術”を行っていかなければならない(図1)1).そのためには,癌の部位,肉眼癌型,組織型,癌の広がり,深達度,壁外進展などを正確に把握し,全身所見の十分な理解が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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