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臨床報告
腹腔内遊離ガス像を呈した小腸腸管嚢腫様気腫の1例
著者: 五明良仁1 坂本秀夫1 川角博規1 万木英一1 阿部重郎1 西川睦彦2
所属機関: 1済生会江津総合病院外科 2西川胃腸科内科医院
ページ範囲:P.1485 - P.1488
文献購入ページに移動腸管嚢腫様気腫Pneumatosis cystoides intes-tinalis(PCI)は比較的まれな良性の疾患であるが,急激な腹痛と腹腔内遊離ガス像を呈し緊急手術の対象となることもある1,2).その発生原因は不明であるが,近年,有機溶剤のトリクロロエチレン(trichloroethylene;TCE)の慢性暴露と関連した報告が散見されている3,4).また,治療法として酸素吸入療法が施行され,効果が得られている5,6).
今回われわれは,有機溶剤の使用歴があったが,腹痛と腹腔内遊離ガス像から消化管穿孔を疑って開腹し,小腸のPCIと診断,術後酸素吸入療法を施行し軽快した1例を経験したので報告する.
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