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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻13号

1994年12月発行

文献概要

特集 外科手術と輸血—最近の動向

手術と凝固因子補充療法

著者: 上野滋1 横山清七1 平川均1 田島知郎2 三富利夫2

所属機関: 1東海大学医学部小児外科 2東海大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1545 - P.1549

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 先天性出血凝固異常症患者における外科手術では,凝固因子補充療法が行われる.現在,凝固因子製剤として,ヒト血漿に混在する各種ウイルスの感染を防止するために,ウイルスを不活化したうえでモノクローナル抗体を用いて精製された製剤やヒト血漿を用いない遺伝子組み換え製剤が開発され,利用できる状況である.血友病患者の手術に際しては,凝固因子の生体内回収率と半減期,出血の程度を勘案しながら第Ⅷあるいは第Ⅸ因子製剤を補充する.凝固因子に対するインヒビターを有する血友病患者では,通常の補充療法に不応の場合,プロトロンビン複合体製剤によるバイパス療法が適応となる.von Willebrand病では,von Willebrand因子を含む第Ⅷ因子製剤による補充療法を行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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