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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻2号

1994年02月発行

特集 上部消化管の術後運動機能評価と病態

胃切除術後の残胃および十二指腸運動機能評価と病態

著者: 金泉年郁1 中野博重1 朴秀一1

所属機関: 1奈良県立医科大学第1外科

ページ範囲:P.183 - P.192

文献概要

 リンパ節郭清を伴う広範囲胃切除術では,gastro-pyloro-duodenal co-ordinationがなくなり,残胃に蠕動収縮が生じにくいことから,排出は重力の影響を受け,食後早期の急速排出と不消化物の遺残によるmucous ball形成の潜在性という2面性をもつ.幽門保存胃切除術では,迷走神経切離の有無にかかわらずgastro-pyloro-duodenal co-ordinationが保持され,急速排出が防止されるが,残胃に蠕動収縮は出現しにくく,mucous ball形成の危惧がある.分節的胃切除術では,幽門洞部に異常興奮が生じるため,排出障害防止のため幽門ドレナージが必要であり,選択的胃迷切兼幽門洞切除術では,大きな残胃に機能低下が出現するため排出障害が生じやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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