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文献詳細

雑誌文献

臨床外科49巻2号

1994年02月発行

文献概要

臨床報告

経肛門的内視鏡下マイクロサージェリーにより直腸全層切除を追加したポリペクトミー断端陽性早期直腸癌の1例

著者: 広瀬宏一1 金平永二2 菊地誠1 林外史英1 牧野哲也1 奥田肇1

所属機関: 1金沢西病院外科 2金沢大学医学部第1外科

ページ範囲:P.247 - P.249

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 はじめに
 近年,早期大腸癌を内視鏡的切除にて治療する機会が急激に増加している.しかし,従来の内視鏡的切除法では,病変の大きさ,形態によっては切除不能あるいは不完全となる症例も多い.このような症例に対しては,当然,追加手術が必要である.しかし,癌腫の占居部位が直腸の場合,低位前方切除術や腹会陰式直腸切断術は侵襲が大きく術後のquality of life(以下,QOL)が損なわれる.経肛門的切除,経仙骨的切除,経括約筋的切除などは比較的侵襲が小さいが,視野不良,術後瘻孔形成の可能性など欠点も多い1,2)
 今回われわれは,ポリペクトミー施行後,断端陽性と判明した早期直腸癌に対し,Bueβ式直腸鏡を用いた経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(transanal endoscopic microsurgery:以下,TEM)にて追加切除を施行し,良好な結果を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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